Borneo旅行Mar/2000 その1

2000.3.19(日)〜3.26(日)までボルネオ・サバ州を訪問した。2回目。一人旅。
レートは1RM=28円。

<今回の旅の目的>
第一、セピロックでオランウータンをじっくり観察すること。
第二、キナバル山に登頂すること。
第三、コタキナバル日本人学校を訪問すること。

<行程>
3/19(日)、名古屋(MH057)10:40→16:42クアラルンプール(MH2636)18:45→
        ラブアン→コタキナバル10:10 コタキナバル泊
3/20(月)、コタキナバル(MH2042)07:00→07:38サンダカン セピロック泊
3/21(火)、セピロックでOraを見る サンダカン(MH2065) 17:56→18:30
        コタキナバル、コタキナバル泊
3/22(水)、キナバルパーク泊
3/23(木)、キナバル山中腹の山小屋泊
3/24(金)、登頂後下山、コタキナバル泊
3/25(土)、コタキナバル(MH061) 19:55→クチン→23:40クアラルンプール(MH056)01:25→
        機中泊
3/26(日)、08:47名古屋着

<主な値段と旅行費用>
・航空券 空港使用料あわせて77,150円。(ジスコ  http://www.borneotravel.co.jp/ より購入)
・ハイアットホテル 一泊162RM(約4500円)だった。ツインの広い部屋で設備は全てそろっている。チェックアウトが午後1時なのもうれしい。
・現地での宿代、食費、交通費、キナバル登山、土産(キナバル山とオランウータンの本のみ)を含め、全てで5万円使った。合計すると12.7万円の旅行だった。あまり節約しなくてこの程度なので、物価は大変安い。

<セピッロクのオランウータン>
概要:
マレーシア側のボルネオ島サンダカンの西、セピロックにオランウータン・リハビリセンターがある。ここでは午前10時と午後3時の2回、餌付け(バナナとミルク)をしていてそれが公開されている。入場料10RM(280円)。
またそれ以外にNature Trailもいくつかあって、今回はMangrove Forest Walk(片道5km)を歩いてみた。これは入場料以外に20RM必要。
宿は近くにSepilok JUBGLE RESORT( http://www.borneo-online.com.my/sjungleresort )、ちょっと離れてSepilok B&Bの2軒があり、いずれも飛び込みで宿泊できる。

3/20(月)早朝5時前に起き、ハイアットホテルからタクシーでコタキナバル空港へ。18RMだった。普段は13.5RMなので早朝料金なのだろう。国内線の場合、ほとんどの人が1時間前に空港に来るようだ。早く着きすぎた。空港2階のロビーにある喫茶店で焼きそばとティーの朝食。去年カウンターにいたかわいいおねえさんがいれば一緒に写真を撮ろうと思ったが、違う子だったのでがっかり。結婚したのかなあ。
サンダカン行きは大きなジェット機だった。満員。機上から見ると、サンダカン周辺には曲がりくねった川が。こんな絵に描いたような蛇行河川は日本では見られない。水は茶色に濁っている。

サンダカンの川.jpg (14737 バイト) サンダカンの蛇行河川

空港でバスを探すが、その辺の人に聞いても要領を得ないので、タクシーにした。タクシーカウンターには若い女の子が二人。代金20.9RM。一人で乗るのはもったいない。でも600円ならまあいいか。タクシーから見える農村風景はネパールと同じで、貧しさを感じさせる。日本の田舎ももずいぶん昔(40年前の)はこんな風景だったなあ、と感慨にふけりながら8時半到着。リハビリセンターは9時からなので、まず宿を探した。すぐ横にあるSepilok JUBGLE RESORTは中国人一家が経営していた。めんどくさいのでここに決めた。二日間で食費を入れ197RM(5500円)支払った。クーラー、テレビ付きのデラックスな部屋だった(ここまで読んでぜいたくすぎる、と感じた方もおられるでしょうが、一週間の短期旅行なので、宿探しで疲れるよりも時間を有効に使う方が大事ということで大目に見て下さい)。

セピロック入り口.jpg (28528 バイト) オランウータン・リハビリセンターの入り口

荷物を置いてすぐオランウータンに会いに行った。オランウータン・リハビリセンターの入場料は10RM。これで一日何回でも入れる。木の橋でできた遊歩道が森の中をぐるりと一周している。ちょっと進むとすぐにオランが迎えてくれていた。まだ一歳にならない子どもだ。近づいても逃げない。係員が近くにいて、人がオランに触らないように見張っている。ここでは人間とオランウータンとの接触は堅く禁じられている。人の病気がうつるのを警戒しているためだ。でも触りたいなあ。握手ぐらいいいんじゃない。

オラン座り姿.jpg (45072 バイト) 迎えてくれたオラン君

エサ場のプラットフオームでは、10時よりもだいぶ前に5,6人のオラン君が集まっていた。ロープが周囲に張ってあるので、それにぶら下がってさまざまなポーズを披露してくれる。足でつかまって逆さになったり。観客が多いのでそれを意識しているようだ。
さて、食事はバナナとバケツに入ったミルク。バナナは右手でもってそのままかじるか、左手を添えてかじり、皮はあとで吐き出す。ミルクは上から水面に顔を近づけそのまま飲むか、右手(右利きなのかな)で持った小さな取手付きひしゃくですくって上手にのむ(これはかなり小さなオランもやっていた)。15分ほどで食べ終ると、またロープにぶら下がって食後の運動。そのうちどこかへ行ってしまった。その頃にどこからともなく小さなブタオザルが現れて残飯あさりをするが、もうミルクは係員に持ち去られている。バナナの食べ残しをあさるのみ。ブタオザルがどうやってミルクを飲むかを見たかった。

オランミルクのみ.jpg (23262 バイト) ひしゃくで赤いバケツの中のミルクを汲んで飲む

この日は午後3時にもう一度見学。入り口近くでブタオザルの大集団(26+α匹)がいた。ボスは風格があるのですぐにわかる。毛並みがいい。毛繕いを観察できた。人を恐れない。係員によるとdangerous monkeyらしいが、何もしなかった。

ブタオザル.jpg (23875 バイト) ブタオザルの毛繕い

午後の客は少ない。オランは一人も現れなかった。(ツアーで行かれる方は午前に見学した方が確実でしょう。)
3時半からインフォメーションセンターでビデオを見た。

観察の要点(個体はそれぞれ違う)
・右利きが多そうだ。
・右手で木につかまり、左手でバナナを持って食べる。
・両手でバナナを持って食べる。
・右手でバケツの中のミルクをすくって飲む。
・ひしゃくでミルクを汲んで飲む。

宿に帰って夕食。タパイを飲む。メニューではRICE WINEという。濃厚な味だった。あてはlong song soyという大豆の茎を炒めたもの。うまかった。前日からの長旅で疲れていたので、すぐ寝る。

<Mangrove Forest Walk>
オランウータン・リハビリセンターからSepilok Laut Reception Centerまでの片道5kmのトレイル。

3/21(火)朝食を食べながら宿のおかみさんに、「ジャングルの中を歩きたいんだけど、どこかいいところはないか?」と聞くと、このトレイルの予約をファックスですぐ手配してくれた。
10時のエサやりを見てから10:15出発。ガイドはつかない。自分の責任で行けということらしい。その方がありがたい。
ここの熱帯林にはヒルがいない。安間繁樹さんによると、ヒルが多いのは動物が多いということなので、ここは少ないのかもしれない。
アップダウンがいくつかあり、けっこう厳しいコースだ。道は歩きやすい。
必要な装備は雨具(傘で十分)、長ズボン、靴下、水、非常食のみ。長袖シャツを用意したが、ヒルがいなかったので不要だった。
途中観察できたのは、さまざまな蝶、オコジョのように細長い黒リス。ヒグラシのようなセミ。板根を持つ大きな木。
歩きながら動物に出会うということは期待しない方がいい。足音で逃げてしまうから。動物に会うなら、どこかでじっと静かに待つべきだ(これも安間さんの話)。
Sepilok Laut Reception Centerには11:40着。川の畔にある素敵なロッジだった。マングローブ林の雰囲気はここまで歩いてきた熱帯林とちょっと違う。

マングローブ林と川.jpg (19055 バイト) Sepilok Laut Reception Centerから見たマングローブ林

汗びっしょりで、冷たいビールが飲みたかったが、ここは研究施設でビールも食事もなかった。ジェリーさんという若者が出てきて話し相手になってくれた。客は私一人。静かだ。ここで20RM(通行料みたいなもの)を払ってボーッと川を眺めていたら、ジェリーさんが昼食を食べないかと言ってくれたので、喜んでいただくことにした。料理は川魚(Alu aluという)の唐揚げとエビの炒め物にライス。うまかった。サービスで出してくれたのだが、5RM払っておいた。水槽にはKaloiという魚が泳いでいた。

川魚とエビ料理.jpg (25737 バイト) いただいた昼食。左上は魚の唐揚げ、左下はエビの炒め物

12:50発、オランウータン・リハビリセンター14:10着。雨が降らず良かった。
非常に暑い。頭がクラクラする。センター入り口のカフェーで缶ビール(8RM)を飲んだが、生ぬるくて最低。
午後3時のエサやりも見学したが、今日もオランはなかなか出てこなかった。2人がのそのそと現れたがあまり食欲なし。どうも午後は暑いし、食欲がわかないのかもしれない。

宿に帰って冷えたビールを飲んでやっと一息ついた。その後、新車のランドクルーザーで空港まで送ってもらった。(ところで、この車は日本円で1400万円もするらしい。カローラは450万。ボルネオで車は超贅沢品だ。そのかわりガソリンは1リットル30円と安い。)

飛行機は定刻に出発した。サンダカン(MH2065) 17:56→18:30コタキナバル着。

Borneo旅行Mar/2000その2

<カンポンアイルの海鮮料理>
3/21(火)夕方、コタキナバル空港へ着いてすぐハイアットホテルにチェックインし、待ち合わせていたコタキナバル日本人学校の中山さん、動物生態学者の安間繁樹さん父子と私の4人で、カンポンアイル駐車場(セドコ・コンプレックス)の屋台村、双天海鮮酒家で海鮮料理をいただいた。ここでは魚、エビ、カニ、貝、ウナギ、カエル、スッポンなどが入った水槽が並んでいて、自分で自由に食材を選んで調理方法も指定できる。巨大イセエビのさしみ、大アサリ、煮魚などなどを注文した。おいしかった。途中から激しい雷雨になりテントの下に移動した。

KK野外海鮮レストラン.jpg (27042 バイト) エビ、カニ、魚などの入った水槽

海鮮料理.jpg (26417 バイト) 海鮮料理、左上がイセエビのさしみ

食べながら安間繁樹さんに話していただいたこと
雨のジャングルの歩き方(どうせ濡れるので、濡れるのを承知で歩く)、動物と出会う方法(静かに待つ)、コウモリの捕まえ方(網でつかまえる。コツがある)、シャーマンという真っ黒なテナガザルの話、人間用のミルクは脂肪が多すぎて野生動物のほ乳には適さないこと、ゴマントン周辺の動物相は豊富だ、熱帯林で象と出会った話、ボルネオ島インドネシア側(カリマンタン)への行き方、タパイ、ムンタコ(筑波大・三浦 哲也さんによると、Montokuはタパイを蒸留した酒で、味は沖縄の泡盛に似ていて1瓶3リンギで売られているという)、アラという酒の話などなど。

<クンダサンMesilau Nature Resortのウツボカズラ>
3/22(水)中山さんの車で、コタキナバル日本人学校を訪問したあと、クンダサン北方のキナバル山麓にあ
Mesilau Nature Resortのウツボカズラを見に行った。安間君もいっしょ。

クンダサンの果物売り.jpg (30438 バイト) クンダサンの露店、このバナナをキナバル登山の非常食にした

Mesilau Nature Resortは雰囲気のいいリゾートホテルだった。人が少ないのが何といってもいい。静かに樹林帯を味わうことができる。雨もまた趣があってよい。各種ウツボカズラが観察できた。

ウツボカズラ.jpg (30442 バイト) ウツボカズラNepenthes rajah)、 スケールは20cm

葉のおもしろい植物.jpg (24365 バイト) 葉の付き方がおもしろい。植物名はわからん

キナバルパークでの受付まで付き合ってもらい、宿の前で中山さん・安間君と別れた。宿はHostel。蚕棚の2段ベッド。一泊12RM。混んでいて、1室8人部屋は満室。もちろん日本人は私一人。毛布一枚はちょっと寒かった。ここは標高1560mある。今日は一日雨だった。10時就寝。白人の若いカップルが二組いたので夜遅くまで騒ぐかなと思ったけど、意外におとなしく寝た。
翌朝6時起床。近くのレストランへ。途中、デンマーク人のトーマスという陽気な若者と出会い、一緒に朝食をとる。彼とはこの後ずーっとほぼ同じペースで登ることになった。

朝焼けのキナバル山.jpg (11529 バイト) 朝焼けのキナバル山

Borneo旅行Mar/2000その3

<キナバル山(4101m)>
キナバル山の魅力は、
さまざまな美しい花とウツボカズラ、鳥とリス。美しい樹林帯。氷河地形。花崗岩と蛇紋岩。

index1.jpgaraocf4a.jpg (11921 バイト) キナバル頂上の夜明け。金星が見える

キナバル山頂のトーマスと私.jpg (18675 バイト) 頂上、気温1℃。デンマーク人のトーマス(右)と。彼は日本語で「かんぱーい!」と叫んでいる。

コースタイム:
3月23日(木) 登山口(PONDOK TIMPOHON)8:00〜ラバンラタ・レストハウス11:50
     24日(金) ラバンラタ・レストハウス3:00〜ローズピーク5:20-6:30〜ラバンラタ・レストハウス7:30-8:25 〜登山口10:53

キナバル山頂.jpg (25265 バイト) 朝日に映えるローズピーク(キナバル頂上)。山頂部右のツルッとした表面は氷河が削ったもの

入山料:53.5RM
ガイド料:2日で60RM
登山口へのバス代:往復20RM

ガイドの名前はPeter Sani。

キナバル山ガイドと私.jpg (51968 バイト) ガイドのPeter(左)と私

私一人にガイド一人と、ちょっと贅沢だが、グループで束縛されずに自由に動けるのでよかった。

キナバル山は日本の山と違い、あらゆる面で行き届いていて、体力さえあれば何の問題もない。
30分おきに屋根付き休憩所、水場、水洗トイレ、ゴミ箱がある。
登山道は整備されていて、危険個所はない。
ラパンラタ・レストハウス(3272m)には食堂、温水シャワーがある。
登山そのものが完全予約制で、混み合うということがない。
持ち物は雨具(防寒具を兼ねる)、セーター(午前5時半頃の頂上は1℃。風がきつく非常に寒い)、濡れたときの着替え、ヘッドランプ、トイレットペーパー、タオル、非常食だけで十分。
登りはじめはTシャツでいい。かなり汗をかくため。登るにつれ少しずつ重ね着していけばいいでしょう。

ラパンラタ小屋.jpg (14463 バイト) ラパンラタ・レストハウス

このレストハウスでアルパインツアーサービスの一団に出会った。すべて高齢者の集団だ。
アルパインツアーの添乗員の方とちょっと話してみる。彼は30代の精悍な山男だ。帰ったら次はネパールのアンナプルナのトレッキングという。世界中を飛びまわる大変な仕事だ。世話好きで人柄がいい。だから高齢者のお客がたくさんつくのだろう。彼に聞くと、アルパインツアーの客の大半が中高年だということだった。
私が泊まったのは、この山小屋より100mほど上にあるGunting Lagadan Mountain Hutという蚕棚の小屋(一泊12RM)。一部屋4人。この日は台湾から来た中国人グループで満員だった。シュラフ付きだが、薄いシュラフで寒かった。

キナバルの木影絵.jpg (32069 バイト) 墨絵のような樹

下山後、バス停で待っていたら、通りがかりのおじさんが30RMでコタキナバル、ハイアットホテルまで乗せてくれた。11:50〜13:00着。バスは10RMと安いけれど、2時間ほどかかるし、暑そう。助かった。

夕方までハイアットの快適な部屋で休養。
夜はその辺の屋台を見て歩くが、どこにもTAPAI(地酒)を置いてないので、結局またカンポンアイルの駐車場に行って、今度はウナギの蒸し料理、焼きエビ、焼きそばとビールの夕食とした。これで37RM。
ここまで書いて、かみさんに見てもらったら、「あんたは食い物と金のことしか書けんのか。」と言われてしまった。
そうじゃない、これから行く人のための参考資料のためなんだ、と説明しても理解されず。
だいぶストレスがたまってるらしい。もっと高価な土産を買ってくるべきだった。

翌3/25は午前中ホテルでゆっくりして、午後はサバ州立博物館で時間をつぶした。ここは無料。
ロングハウスの実物が展示してある。じっくり見学すれば2時間ぐらいかかる。

3/26朝、8:47着。名古屋空港は4℃だった。寒い。

<参考>
キナバル山の休憩所にあった花崗岩についての記載:
「You are standing on the youngest granite pluton in the world. Only a million years ago a hundred mound of granite called pluton was forced upword through the earth's crust.」
(キナバル山の花崗岩は世界で最も新しい花崗岩で、ほんの100万年前に地殻をつきぬけて上昇してきた。)

★KINABALU-Summit of Borneo,Edited by K.M.Wong and A.Phillippsによると、キナバル花崗岩は400〜900万年前に冷却したと記載されている(根拠は不明)。
これだと、信州・北アルプスにある滝谷花崗閃緑岩の固結年代、200〜120万年(原山、1992)よりも古い。
ということで、世界一若いのは滝谷花崗閃緑岩となり、上記休憩所の記載は間違っていることになる。

キナバル花崗岩アップ.jpg (23975 バイト) キナバル花崗岩(頂上で採取)、角閃石多い。上記の本、KINABARUではhornblend adamelliteとされている

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