Borneo旅行 Mar/2002 NO1

3月21日(木)から3月27日(水)まで、ボルネオ島・ダナンバレー(マレーシア・サバ州)へ旅行した。
ダナンバレーにはこれで4回目の訪問になる。
目的はテナガザルの生態調査、というか生態観察。
関心があるのは、テナガの人間関係、じゃなくて、サル関係について(どのようにお互いが関わりあって生活しているのか?)。
別の言葉で言えば、社会性について。
しかし、テナガには会えなくて、代わりにオランウータン母子に出会い、1日半追跡することになった。

今回もジスコ(http://www.borneotravel.co.jp/)に旅行の手配をお願いした。

予定は、
   3/21日 関空発11:30(MH053)→17:40クアラルンプール(MH2636)18:45→22:20コタキナバル着  BEVERY HOTEL泊
 22日 コタキナバル発6:55(MH2084)→7:50ラハダトゥ着  BORNEO REINFOREST LODGE泊
 22日〜26日 ダナンバレー滞在
 26日 ラハダトゥ発13:35(MH2097)→14:30コタキナバル19:15発(MH2663)→21:40クアラルンプール23:59(MH052)  機内泊
 27日 関空着7:05

しかし、関空発の飛行機が機体整備に時間がかかり、出発が遅れて13:00発になった。そのためKLに着いたのが19:00頃。乗り継ぎができなくなったので、Transfer Counterで聞くと、次の21:40発(MH2626)の搭乗券に変更してくれた。これがKKに着いたのが12時前。疲れた。
KKの空港ではジスコの現地職員の方が迎えてくれていて、すぐホテルまでの車を手配していただいた。
ビバリーホテルに着いて、すぐ(1時)に寝て5時起き。

虫除けスプレーを忘れてきたが、KL空港内の薬店で買った。
また、持参した米ドルを両替(空港内の両替所で)したら、90ドル=338.58RMになった。

ダナンバレーは宿泊費は高くつく(私は、この費用は原生林を保護するためのカンパだと思っている)が、以下の理由で今回もここにした。
1.テナガザル(だけでなく他の野生動物たちも)がヒトになれていて警戒心を持っていないので観察しやすい。
2.短期間の旅行でも、アプローチが簡単で、着いてすぐに近くで観察を開始できる。
3.食事や設備が整っているので、観察に専念できる。

さて、3/22午後は近くを歩いてみるが、何も無し。森の中が乾燥している。ロッジの方に聞くとここ1週間ほど雨がないということだった。
雨期なのに異常気象だ。
ロッジの方々とはもう顔なじみだ。みなさん笑顔で歓迎してくれた。
夜は持参した、沢木耕太郎著「深夜特急」・マレー半島編を読む。
沢木氏は香港での体験が強烈すぎて、マレー半島にはあまりいい印象を持たなかったみたい。

翌3/23(土)も午前中ゆっくりとロッジ近くをなわばりにしているテナガの家族を探して歩いてみるが、成果無し。あきらめて帰ろうとすると、何かものが落ちてくる音。見上げても何も見えない。10分くらいねばっていると、なにやら赤いものが。
オランウータンだ!
高い木の上で休憩している。よく見ると、子ども連れ。

それから、夕方6時まで昼食抜きで追跡した。
このお母さんは私を警戒して、絶えず警戒音を発していた。子どもを守らなければならないのであたりまえか。
また、何度も木の枝を折って落とした。威嚇のつもりだろう。

木を投げる.jpg (33539 バイト) 木の枝を折って落とす(軽く投げる感じ)

これを見ていたBabyも真似をして、

木の枝を投げる.jpg (38473 バイト) Babyもこのように小枝を折って投げた

オランウータンは枝を”折って”、”投げる”ことができる。
これはすばらしいことだ。
もちろん林の中なので、遠くに飛ばすことはできないが。

母も子もさかんに木の葉を食べている。
また、木の皮を剥がして、その内側の白い部分を食べた。

木.jpg (39653 バイト) この木(たぶん、Shorea johorensis )の皮を剥いで食べていた(スケール1m)

この木の上で、樹皮を剥がして、食べていたが、その一部が落ちてきたので、写真を撮ってみると、以下のようだった。

木の皮表側.jpg (26776 バイト) オランウータンが落とした木の皮(表側)

木の皮裏側.jpg (22310 バイト) 裏側の柔らかい白い部分を剥がして食べていた(裏側)。

夕方6時まで追跡したが、警戒して巣をつくらない。
仕方がないので、バイバイと声をかけてロッジに戻った。
12:00〜18:00までの6時間の移動距離は、約370mだった。
そのルートは、下図のとおり。

Fig01Range23March.jpg (30186 バイト) 赤い線が移動したルート(3/23)

※今回使用したビデオカメラは小型のSonyDCR-PC5で、テレコンバージョンレンズ(VCL-CZ2030)を装着して撮影した。

Borneo旅行 Mar/2002 NO2

翌3月24日(日)は、朝の6時に、昨夕別れた木の下に行ったところ、ちょうど動き出したところだったので追跡を開始した。
結局、夕方18:00まで、朝と昼の食事抜きで追いかけることになった。
かなり大変だった。けれど、1日だけだから、しれている。
これを1ヶ月続けるとなると、@食事をどうするか、A休養をどうして取るのか、12時間連続の労働はきつい、B近くに川がなければ、衣服の洗濯や汗をかいた体をどうするのか、Cデジタルビデオの充電はどうする(太陽電池?)、などなど困難な問題がいっぱいある。

この日もあいかわらず、私に対して怒っていた。
「早くあっちへ行け」と言わんばかり。口をとがらせて怒っていた。

口をとがらせて怒る.jpg (34173 バイト) 口をとがらせて怒る

途中、だいたいBabyを脇腹のところにだっこして移動していた。

だっこ.jpg (44907 バイト) このようにだっこして移動する

また、時には背中におぶって歩いた。

おんぶ.jpg (42233 バイト) おんぶして木の上を歩く

休憩している時、Babyがおかあさんの手を握った。

握手.jpg (37475 バイト) 左手を上にあげて、お母さんの手を握る

移動したルートは、

Fig02Range24March.jpg (29908 バイト) 赤い線が移動したルート(3/24)

移動距離は12時間で約290m。昨日の午後6時間の移動距離よりも短い。
この日は、6:45〜8:50(2時間5分)、10:00〜11:23(1時間23分)、11:23〜13:13(1時間50分)の3度の時間帯に長時間停滞して、休憩または採食した。あるいは、私を警戒して動かなかったのかもしれない。

オランウータンとテナガザルの違いは、
@子どものだっこの仕方が違う。テナガはおなかにだっこするが、オランウータンは脇腹または背中。
Aオランウータンは木の枝を折って投げることができる。野生のテナガがものを投げるのは見たことがない(ただし、動物園のテナガはヒトにものをポイと投げ返すことがある)。
Bオランウータンの手足の機能分化が見られた。例えば、足に木の葉をいっぱい掴んでいて、それを手で少しずつ取っては食べるというような操作ができる。テナガは手(主に片手)で取って口に入れるのみ。

なお、この日の午前8:30、近くでテナガザルのDuet Songを聞いた。

2002年3月24日午前8:30、ダナンバレーで聞いたDuet song (wave file)→

そのソナグラム↓


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